「きゅるう きゅるう
音をたてて 彷徨うのは わたし」
Story
すると「人造人間」の優しい声が、この伴奏につれ
被り物の陰から、この世のものとは思えぬような
女らしい淑やかな抑揚をつけ歌いだした。
―ヴィリエ・ド・リラダン Villiers de l'Isle-Adam『未来のイヴ』L'Ève future
きゅるう きゅるう
きゅるう きゅるう
「きゅるう きゅるう
音をたてて 彷徨うのは わたし」
きゅるう きゅるう
きゅるう きゅるう
人と人ではないものの狭間と交錯。
「あの人」の言葉を求めてどこまでも彷徨う歌手と、「あの人」の言いつけ通りいつまでも弾き続ける奏者。
2人(あるいは2つ)が出会うとき、止まることのない時計の針が揺らぎ、
異なるもの同士の境界線が淡く瓦解する。
Cast & Staff
作曲 / 永井秀和
東京藝術大学音楽学部作曲科卒業。
第12回TIAA全日本作曲コンクール【ソロ部門】第2位入賞(1位該当者なし)。
Camerata project主催「小劇場オペラ 《出雲阿国》」「オペラ《箱》」音楽担当。
2017年より東京フィルハーモニー交響楽団による文化庁主催事業『文化芸術による子供の育成事業』にて校歌の編曲を担当。
PFFアワード2018にて準グランプリ・ジェムストーン賞をW受賞するなど、数多くの賞を受賞している『ある日本の絵描き少年』の音楽監督を務める。
2018年よりワーナーミュージック・ジャパン主催の「初音ミクシンフォニー」に編曲家として参加。
2019年よりクラシックの枠にとらわれない新しい世界観を世界に向けて発信するプロジェクト"N nulls"結成、各ストリーミングサイトにて配信を開始。
2021年に公開されたWebCM『葬送のフリーレン』5巻発売記念ムービーの音楽を担当。
その他、数多くの演奏会や映像に楽曲提供をする傍ら、ピアニストとしてアンサンブルに参加。独自の作風で、ジャンルに拘らない音楽活動をしている。
台本・演出 / 角直之
出雲芸術アカデミーを経て、東京藝術大学音楽学部楽理科卒業。在学中にコンヴィチュニー・オペラ・アカデミー2014演出部門を受講。同大学院北川原研究室主催「生命力の踊り場vol.2―杜の音楽祭―」音楽監督。
これまでに《魔笛》、《コジ・ファン・トゥッテ》、《ドン・ジョヴァンニ》、《奥様女中》、《愛の妙薬》、《リタ》、《ルチア》、《ラ・ボエーム》、《蝶々夫人》、《トスカ》、八王子コミュニティオペラガラ等を演出。
永井秀和作曲小劇場オペラ《出雲阿国》、オペラ《箱》、Re:boxcreators《IWATO-GAKURE》、 A&Sオンサイトパフォーマンス《雁》台本・演出。
出雲市立朝陽小学校校歌、歌曲集《俗物》《聖物》、連作歌曲《窓》《白と黒と金》,
デジタル掛け軸コラボレーション歌曲「無数のいくつもの」等を作詞。
さわかみオペラ芸術振興財団第1回日本語オペラ「MITSUKO」制作コンペティション台本部門入選。
演出家として「第1回舞台芸術を未来につなぐ基金」に採択される。
日本演出者協会会員。CamerataProject主宰。
歌手(マチネ公演) / 髙品綾野
東京藝術大学卒業。3年次に安宅賞、卒業時に同声会賞を受賞。同大学院修士課程音楽研究科(オペラ)専攻首席修了。大学院アカンサス音楽賞を受賞。
二期会オペラ研修所60期マスタークラス修了。修了時に優秀賞を受賞。二期会公演オペレッタ『こうもり』ロザリンデのアンダースタディに抜擢。
第32回ソレイユ音楽コンクール第1位、音楽現代新人賞受賞。第52回日伊声楽コンコルソ第3位。第29回市川新人演奏家コンクール最優秀賞受賞。
オペラでは『フィガロの結婚』伯爵夫人、『椿姫』ヴィオレッタ、二期会本公演にて『修道女アンジェリカ』オスミーナ、『天国と地獄』ミネルヴァを演じる。
ベートーヴェン「第九」、フォーレ「レクイエム」、オルフ「カルミナ・ブラーナ(日本語)」のソリストを務める。
これまでに声楽を関端絵里、竹村靖子、直野資、菅英三子の各氏に師事。
カルチャー君津音楽教室ピアチェーレ!講師。
東京二期会会員。
歌手(ソワレ公演) / 嘉目真木子
大分県出身。国立音楽大学声楽科、同大学大学院修了。
文化庁海外研修員として伊フィレンツェへ留学。
2010年二期会『魔笛』にパミーナで出演しデビュー。以降、二期会には『フィガロの結婚』スザンナ、『ドン・ジョヴァンニ』ツェルリーナ、『パリアッチ(道化師)』ネッダ、『こうもり』ロザリンデ、『魔弾の射手』アガーテ、『金閣寺』若い女/有為子、『メリー・ウィドー』ハンナ等いずれも主要な役で出演。その他のプロダクションでは『カルメン』ミカエラ、『椿姫』ヴィオレッタ、『コジ・ファン・トゥッテ』フィオルディリージ等で出演。また2018年には仏ラン国立歌劇場にて『金閣寺』若い女役で欧州デビュー。
ソリストとして交響楽団と多数共演し、ベートーヴェン「第九」をはじめフォーレ「レクイエム」、ハイドン「四季」、エルガー「神の国」等で好評を得た。
リサイタルでは、CHANEL PygmalionDays、トッパンホール主催リサイタル、東京オペラシティ主催リサイタルB→C等に出演し好評を博す。
その他、NHKニューイヤーオペラコンサートや、NHK-FMリサイタル・ノヴァ、BS日テレ「歌に恋して」等、メディアにも出演。
二期会会員。
奏者(マチネ公演) / 小幡明日香
東京都台東区出身。
2015.16年4月旧岩﨑邸庭園「午後のミニコンサート」に出演。東京音楽大学学内オーディションに合格し、BLJOバイエルン州青少年オーケストラに参加。東京音楽大学主催公開レッスンにてBCC首席Dominic Seldis氏、ベルリンフィル団員Edicson Ruiz氏のレッスンを受講。Catalin Rotaru氏のマスタークラスを受講。
これまでに齋藤順、吉田秀、幣隆太朗各氏に師事。東京音楽大学音楽学部器楽科コントラバス専攻卒業。同大学大学院修士課程修了。桐朋オーケストラ・アカデミー在籍。C&V Orchesta Mandolino副音楽監督、マンドリンアンサンブル*イリス音楽監督。現在各地プロオーケストラの賛助出演や後進指導に力を入れている。
奏者(ソワレ公演) / 本山耀佑
2015年東京芸術大学を同声会賞を得て卒業し、新人演奏会に出演。同時に東京都交響楽団(都響)に入団する。2017年に東京芸術大学大学院を修了。
2021年度アフィニス文化財団の海外研修員として、ドイツ・マインツ音楽大学及びマインツ州立歌劇場の研修生として学ぶ。
日本では、都響のほかに水戸室内管弦楽団、紀尾井ホール室内管弦楽団、トリトン晴れた海のオーケストラ、宮崎国際音楽祭、アフィニス夏の音楽祭などに客演。ドイツでは、アンサンブル・モデルン、SRザールブリュッケン放送交響楽団やマインツ州立歌劇場などに客演している。これまでに永島義男、山本修、池松宏、吉田秀、ヴァルデマール・シュヴィエルツ、ドリン・マルクの各氏に師事。
ソロ奏者としては、クーセヴィツキーの協奏曲をハンブルクの室内管弦楽団と共演したほか、国内外の多数のソロコンサートに出演し好評を得る。
現在は、東京都交響楽団コントラバス奏者、コントラバス五重奏団Contrapazzoのメンバー。
ウェブサイト:https://yosukemotoyama.com
美術:星野善晴 / 舞台監督:三宅周(アートクリエイション) / 照明:青山航大(Dort)
ヘアメイク:徳田智美 / 宣材油画:マスコマユ / 広報物デザイン:栗原侑莉
収録:大塚暁人(VioleRecord) / 制作:福島達朗・田村真歩
Ticket
全席自由 3,000円
前売開始2022年10月1日(土)
(CoRichチケット)
【 チケットに関する備考 】
就学前のお子様のご同伴・ご入場はご遠慮ください。
やむを得ない事情により出演者等が変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
公演中止の場合及びモノオペラ《いちとしいけるもの》新型コロナ感染等対策ガイドラインによる対象者を除き、チケットの変更、払い戻しは致しません。
Information
公演日程
2022年12月10日(土)
マチネ(昼公演)
開場 14:30 開演 15:00
予定上演時間
ソワレ(夜公演)
開場 17:30 開演 18:00
約 1 時間
会場
千葉県文化会館 小ホール
(千葉県千葉市中央区市場町11番2号)
JR本千葉駅より徒歩約10分
【 ご来場のお客様へのご協力のお願い 】
○ご来場前に体調確認をお願いします。
○来場者カードへのご記入、提出をお願い致します。(万が一新型コロナウィルスに感染された方が観劇された場合には、保健所に速やかに報告をするとともに、ご来場者様のお名前、緊急連絡先を保健所と共有させていただきます。)
○「こまめな手洗い」と「アルコール消毒」をお願い致します。
○劇場内ではマスクを着用し咳エチケットにご協力ください。
○客席、ホワイエ等でのご歓談、公演中の来場者同士の接触をお控えください。
○出演者等の入待ち、出待ちはご遠慮いただきますようお願い致します。
○開場入り口、お手洗い等での整列の際には、最低でも1m以上の間隔をあけてお並びください。
○舞台の出演者に対するブラボーなどのご声援はご遠慮ください。
About Us
What's CamerataProject
カメラータ・プロジェクト Camerata Project は、ブーレーズ「Derive2」の日本初演を行ったアンサンブル・ネージュや、ペルゴレージ《聖母マリアの祈り》全曲演奏会などの企画を行ってきた空間創造Oto主催による本格的なオペラプロジェクトです。「オペラの可能性を広く追求していく」ことを目的として、「カメラータ」の名のもとにプロジェクトという体裁をとることで、都内を中心とした様々なアーティストや舞台関係者が参加しています。これまで、2017年《ラ・ボエーム》全幕上演を皮切りに、オペラを題材にした室内楽作品の公演や日本語新作オペラ《出雲阿国》(東京・島根・千葉・福岡・福井他)《箱》(文化庁AFF補助事業)の上演、舞台美術ワークショップ&声楽アウトリーチ、WMFでの美術展示など多彩なプログラムを実施してきました。日本でオペラをやる意義、そして日本らしいオペラの在り方について、さらにアクチュアルな形で取り組みたいという思いから、新制作のオペラ及び若手の起用に力を入れています。